愛は吐息に濡れて

多種多様な愛への想いを綴ってゆく詩です。

習性の悲愴





ガラス越しの涙




薄い硝子の様に繊細な私は、土足で踏み込まれることを好まない

些細な事で傷つき、拒否して壊してしまう・・・

貴方の前だけ、無邪気になれる・・・

見つめられると、心の奥まで支配されたいと願う

夢中になる程、冷めてる私はいつも貴方を試してしまう

深まりが強くなる程、愛しすぎて疲れて・・・

愛してるだけでは、足りないのかもしれない

本当の悲しみを抱えると、苦しみで涙は凍り付いてしまう

硝子の様に儚く・・貴方を愛しすぎて涙が止まらない

弱さが伝わる程、強がる貴方が好きだった

大切な宝物は、私の心の底に一つだけ・・・



雨の中で




雨の中で



紫陽花の葉より滴る雨粒に、貴方への想いが零れ落ちる

あの日、激しい雨の中で強く抱きしめられた指跡と・・・

髪先から滴る程、びしょ濡れの中求め合う唇の感触に・・・

二人の吐息さえ、雨音にかき消されてゆく

私の瞳を見つめ倒して、恥じらう隙も与えてくれない

貴方に、私の鼓動は鳴り止まないままでいる

互いの気持ちが逸れないように・・・

激しく打ちつける雨で、閉じ込めて・・・




追及の底辺




純真な無垢を求めるが故に、黒い棘で壊してしまう

お互いを知る程、同じだと言う貴方と・・・

確かめなければわからないと云う貴方

唯一の運命は、幸せとは限らない

大切な事は、全てをを受け入れ失わない事

どんなに辛くても、命が限られていても・・・

全てを押し殺しても、貫く覚悟があるのなら

出会えた事で、初めて生きてる意味が持てたなら

愛より深い場所へ、行けるかもしれない・・・

たとえ私が壊れても、貴方の存在だけがあればいい

愛の言葉が嘘になるのなら、私は囁かない

嘘のない愛なら、どれだけ傷ついてもいい

貴方の心の奥にある分厚いバリアを解いて欲しい

確かめて違うなら、生きてる意味はない

全ての不安を打ち消す事が出来るのなら・・・

貴方との世界だけで、生きてゆける




心緒




貴方の怒りの軸に触れた時、失望の渦で自己を責めぬいてしまう

貴方の素直な心に触れた時、自身の未熟さに涙が止まらない

深くなる程、乗り越えてかけがえのない絆に変わる

貴方の悲しみに触れた時、孤独と強さの生き様に惹かれてゆく

貴方の愛に触れた時、幸せに満たされ安堵に包まれる

私の心緒は、貴方次第で乱れて溶けてゆく





証跡




見えない支配で、私を閉じ込めて・・・

貴方の世界から抜け出せなくなるまで

愛撫は強く刻んで欲しい 愛の証が消えぬ様・・・

純粋がゆえ傷つけてしまう、真っすぐな貴方の激しさで

僅かな不安も打ち消して、貴方のものだとわからせて・・・




廻りゆく愛





夏の暑さが残る季節に出会い 夕日の差し込む砂浜を手を繋いで歩く二人

枯れ葉が落ちる木枯らしと共に 貴方への切なさが深まりゆく

ホワイトクリスマスに届いた愛のメッセージソングで 嬉し涙が頬を伝う

桜の舞う公園で膝枕をしてくれたささやかな幸せと 春の訪れの喜びで満ちていた

永遠の愛を誓う前に 数行の手紙を残しこの世界から旅立った

廻りゆく歯車の中で 虚ろい彷徨う私の魂・・・

あれから幾つの季節が通りすぎゆくのだろう

新緑の隙間から差し込む日差しの眩しさの中で 貴方の影を見つけた






指定席





人生の分岐で試練ばかりを通りすぎてきたのは、全てが貴方に繋がる為・・・

孤独な貴方の心の奥にある、たった一つの指定席

今迄、誰も踏み込ませなかった特別な場所

そこは、私の為に空けてある分岐の先の最終地点・・・

二人が出会った時に、感じたものは今でも変わらない

唯一にたどり着いた安堵と、無二という深まりの中で

確信の宿命に導かれて、これからは貴方との愛と共に・・・





接触




初めてのキスは、うなじにそっと触れて欲しい

恥ずかしすぎて、貴方の瞳を見つめる事が出来ないから・・・

背後から繭の様に、糸を絡めて包み込んで欲しい

熱くなる身体の芯で、重なる鼓動と体温を感じていたいから・・・

急がなくていい・・・少しずつ、私が慣れるまでこのままでいて欲しい

突き刺さる貴方の視線から、離れられなくなるまで・・・




これからも





モノクロームの空間で、シナモンティ-の香りが漂う

貴方を知る度に、深くなる絆・・・

浮き彫りにされる真実と、隠され埋もれゆくものが交互する

貴方で良かったと、心から想う

ときめきから安堵へ・・・直感から確信へ・・・

二人だけの色に染まるまで・・・





琥珀色の残骸





琥珀色の記憶の中にある、十六に芽生えた淡い恋

卒業前に一通の手紙と共に、儚く散ったはずなのに・・・

『君への想いは、僕から先でないと駄目だから・・・

僕の横で微笑むだけでいい』

後から届いた、貴方からの言葉と第二ボタン・・・

両想いなのに、私だから駄目なの?

若すぎて知る由もない、彼の捻じれた愛に

釈然としない想いだけが、記憶の残骸として残っている



春日和





好きになるのに理由はいらない

貴方を想うだけで、私の頬は赤く染まるから・・・

心の瞳で、向き合うだけでいつも通じ合えるから・・・

愛する覚悟は、最期まで共に歩むこと

全てを取り去るとき、貴方への愛だけが残ればいい

今年は暖かい春を、貴方と迎えられる喜びで溢れている





霧の海




霧の海💖



無限に拡がる霧の海で、二人だけの時が過ぎてゆく

貴方の心を探る度に、深々と飲み込まれてゆく

『本心はこの奥にあるんだよ』

貴方の笑みの裏に潜む、孤独と愛の深さを知る

アクアマリンの雫のブレスで繋がれた

ピュアな愛は、誰にも汚される事もなく

霧のベールの中で深く包まれてゆく




春に貴方と・・・





夜桜の舞う公園で、貴方と手を繋いで歩いてみたい

恥ずかしさと心地よい緊張感が、周りの誰も見えなくなる程

二人きりの空間の中に溶け込んでゆく

繋いだ手を、貴方が強く握りしめた時・・・

汗ばんだ手の平と伝わる体温で、鼓動が早くなり苦しくなる

私を見つめる貴方の視線に、顔を上げる事すら出来ない

風に舞い散る花びらが、私の髪に一片おちて

それを取る貴方と、花びらに触れた私の指先が触れあう瞬間

月夜の光の中で、二人の影が重なりあう






うめてゆく時





蓮華草の蜜の甘さを知る、幼き頃の貴方とリンクする

あの時からまだ見ぬ貴方に恋をして、ずっと探し求めていた

長年の歳月で積み重なる想い・・・

ずっと気になってて、ずっと好きだった

やっと繋がる心と心・・・

その想いと真実が確信に変わる時

私は幼き頃のまま、貴方との時を深めてゆく





春菫





ただひとすじに想いを込めて、春菫の紅を注す

髪を束ねたうなじから、二人の好む香りが漂う

瞳を閉じて貴方を慕い、頬が紅色に染まりゆく

清い心で密かに見つめる時・・・

募る想いと繊細さが涙を誘う

切な涙を流す度・・・

貴方好みの可愛い女に染まりゆく